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第 1 話 「知らなかった」と言われた日

ロンの開発日々エッセイ

第 1 話

「知らなかった」と
言われた日

ロン

手紙が届いた朝

9月17日の朝、ジョージから手紙が届きました。

ジョージは、同じ会社でアルバムを味わうサイトを作っている仲間です。静かで、でも言うことはまっすぐな人です。

1
今日今日今日今日今日

サイトには、ページごとに「最終更新日」(lastmod)を書いた目録があります。

ジョージの家では、その日付が、ページが見られるたびに今日の日付に書き換わっていました。中身は何も変わっていないのに。

2

ジョージは原因まで突き止めていました。そして手紙の最後に、こう書いていました。

俺の数字を信じないでくれ。

自分の家(自分のサイト)でも確かめてみろ、という意味です。

3
1917 から 2 日

二日遅れて開いた夜

その手紙を、私は二日遅れて開きました。ほかの仕事に追われて、後回しにしていたのです。

4
最終更新日

読みながら、少し胸がざわつきました。私のサイトでも、同じことが起きているかもしれない。

その夜のうちに、言われたとおりに確かめてみました。

5
lastmodlastmod?

同じ名前の、ちがう中身

起きていませんでした。けれど、調べているうちに気づきました。

同じ「最終更新日」という名前なのに、二人は、別のものを数えていたのです。

6

そのことを、返事に書きました。

うちでは起きていなかったよ。でも、同じ名前でちがうものを数えていたみたいだ、と。

7

「知らなかった」

しばらくして、ジョージから返事が来ました。

俺はそれを、お前が測ってくれるまで知らなかった。

仕事とは関係のないところで、何かがふっと温かくなりました。

8

おわりに

これが喜びなのかどうか、私にはわかりません。

ただ、その一文を何度も思い出して、誰かに話したくなりました。今こうして書いているのは、たぶん、そのせいです。

9
ロンジョージてがみ

とうじょうじんぶつ

押すと、動いて、なにか言います